H10年頃に購入して転勤の時に捨てたとばかり思っていたミニコンポが発掘されました。スピーカーだけでも使えるかと見てみるとこの状況でした。
20年程経過しているのでこんなものでしょう。
ちょっと調べてみると、このボロボロの部位はウレタン製らしいです。10年程度で硬化してこのようになるそうです。他にもラバー製、布製等があるそうです。ウレタン製は柔らかくスピーカーコーンの動きを邪魔せずいいらしいですが10年毎にこうなるのはいただけません。ラバー製でも素人耳にはあまり影響ないようなのでラバー製のものに交換修理したいと思います。
スピーカーの分解方法は、タイプによっていろいろです。基本的に箱が密閉されているので分解しずらい構造です。このスピーカーは、コンポセットに付いていたものなので難しい構造ではないと思います。 このような工具があれば、大抵は何とかなると思います。
小さいスクレーパーを購入しました。
スピーカー部分を分離したいのですが、箱はぴっちりと接着されて隠し釘で止めてあるようです。スピーカーの枠に車の部品をはがす道具を入れてグリグリすると枠はすんなり外れました。
プラスのビス4本を外せばスピーカー部分は、分離することができました。
ウレタンが劣化したパリパリ部分をどんどん剥がします。破片が結構飛び散るので新聞等を敷いてやったほうが後の清掃が楽です。 コーン部分は、接着剤で引っ付いていて剥がしずらいです。カッターやピンセットを使って少しずつ地道に剥がすしかありません。できるだけ紙コーン部分は削らないように気をつけました。無水アルコールをつけるとウレタンを剝がしやすいという記事もありましたが、あまり変わりませんでした。
1h程格闘して除去完了です。はい、もう1本あります。
金属枠部分に接着剤がこびりついています。ヘラ等で物理的に削除して残りの細かいのはケミカルに頼ります。アルコール、パーツクリーナー、ガソリンなどがきれいになるようです。今回は3種類で洗浄しました。ガソリンは、キャンプ等で使うバーナーのホワイトガソリンを使いました。屋内で作業すると万が一があるので寒い外で洗浄しました。
メジャーな高級スピーカー用には専用品があるようです。このスピーカー用というのはないので、大きさを測って汎用品を2種類購入しました。ふくらみ部分の高さや幅の違いから何タイプかあるようです。
どちらも問題なさそうです。元の形に似ているタイプを選択します。
取付には、接着剤を使います。硬化した後もカチカチにならないこの接着剤がオススメとのこと。速乾タイプは、位置決め大変なので使わない方がいいようです。量的には少量タイプもあるので、そちらで充分でした。
まずは、コーン側を接着します。コーンとラバーの縁に接着剤を塗って貼り付けます。均等に張り付くよう微調整します。接着剤は1h程で硬化します。
外側は、ラバーを持ち上げながら接着剤を塗っていきます。内側が固まっているので非常に簡単です。コーン部分にちょっと接着剤はみ出ましたが、気にしないということで。
配線を元に戻して、元の向きにスピーカー部分を戻してねじ止めします。枠をはめたら作業終了です。
接着剤が完全に硬化するには24h程掛かるそうです。ボリュームを小さめで確認します。 YouTube動画にスピーカー確認用動画がたくさんあるので、それを利用しました。 とくにビリビリ音もなく問題なく音が出ています。左右それぞれ高音低音それぞれのスピーカーも問題なさそうです。
20年程押し入れで保管されていたスピーカーのエッジラバーを修理しました。修理後、とくに問題なく音が出ることを確認しました。修理費用もラバーと接着剤代が2,000円程度で済みました。
車のドアに付いているスピーカーも時間が経つとガサガサ音がしますが、同じ原因なら修理が可能なのかもしれません。